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会議室の『聞き取りづらい』を解決

2026.09.14

声がわんわん響いて聞き取りづらかったり、声の強さを必要以上に感じて妙に疲れてしまう会議のご経験はありませんか?

近年はオンライン会議の普及で、打合せの機会そのものが増え、そういった会議に遭遇することは少なくないかと思います。

今回、親会社であるヒビノの会議室も同様の問題に悩まれ、解決に向けて建築的なアプローチで弊社がお手伝いしましたので紹介いたします。

 

音環境を決める要素|

音の響き方は、建築的には「形状」と「素材」で決まります。

「形状」については矩形が多く、高さも一層のものが会議室では一般的です。矩形の部屋では、壁と壁、天井と床のように、面と面が平行に向かい合う配置になります。

「素材」についてはボード壁だけでなく、近年では透明性のあるガラス張りや可変性を備えたスライディングウォール等、音響的に見ると「反射」の建材が多く使用されています。一方で天井は岩綿吸音板、床はカーペットや絨毯が使われることが多く、上下方向は多少「吸音」されているケースがよくあります。

音響対策でよくある勘違いのひとつに、「とにかく吸音面積を稼げばいい」という考え方があります。しかし、「素材」だけでなく「素材の配置」も考慮しないと、上下方向は吸音性でも、水平方向で平行に向かい合う面同士がどちらも反射性だと、音がその間だけを何度も往復しながら残ってしまい、響きが減衰しにくくなり、聞き取りづらくなっていることがよくあります。そのため、片面だけでも吸音性の素材にする等が有効な対応策となります。

 

ケアすべき周波数帯域|

では、どの周波数(音の高さ)の響きを制御すべきでしょうか。

結論から申しますと、中高音域をまんべんなく吸音してあげることがひとつ理想的な対策になります。
会話の聞き取りやすさは、声の高さのもとになる基本周波数(男声で100150Hz程度、女声で200250Hz程度が目安)だけでなく、母音の音色を決める共鳴(フォルマント、300Hz以上にも成分あり)や、子音が持つ高音域の過渡的な成分によって支えられています。特に子音はエネルギーとしては微小ながら、言葉の明瞭さに重要な役割を果たします。これらを踏まえると、中音域から高音域まで幅広くバランスよく吸音することが、聞き取りやすさの改善には欠かせません。

一般的な吸音材といえばグラスウール化粧吸音板(吸音ボード「ソノカット」製品ページ)が思い浮かぶでしょうか。グラスウールは500Hz以上の帯域をよく吸音し、特に1kHz以上の高音域で効果を発揮します。

一方、中音域のケアに有効なのがサウンドラインプラスです。共鳴器型の吸音機構を持ち、中音域(250500Hz帯域)の吸音に特化して開発した製品で、マグネットやフックを利用しての後付けが可能という、施工性の良さも特徴です。今回の会議室は壁面が鉄材であったため、製品背面にマグネット材を設けて設置しました。

この2種類の吸音材を組み合わせることで、中音域から高音域までを切れ目なくカバーできます。

▶各種吸音材の特徴については知識ページ:吸音材で解説しています

 

ヒビノ日の出ビルでの実践|

対象となったヒビノの会議室は、隣り合う2面がスチールパネル、他2面がガラス張りとなっていたため、スチールパネルの2面にサウンドラインプラスとグラスウール吸音材を設置しました。壁面を直接対策することで、平行対向面の反射を抑え、上下・左右のバランスが取れた音環境を目指しています。

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対策前後で残響時間(音が鳴り止んでから60dB減衰するまでにかかる時間で、響きの長さを表す指標)を測定しました。その結果が以下のグラフとなります(対策前:青、対策後:赤)。

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対策後は,特に音声帯域である250Hz1kHzでは、設置前の0.81.0秒から設置後は0.5秒以下まで短縮しています。このうち250500Hzの改善はサウンドラインプラス、1kHz以上の改善はグラスウール吸音材によるものです。

会議室は4.75m×4.35m×3.1mの約64㎥の空間で、この規模の会議室では0.5秒前後が会話のしやすい目安とされており、対策前は響きが長く残る状態だったことが分かります。平均吸音率(500Hz帯域)は対策前は0.11でしたが,吸音材の設置により0.23に増加しており,会議室の推奨平均吸音率0.250.30に近い値となりました。
※建築設計資料集成1環境(丸善)

体感できるモデルルームとしても|

弊社の会議室でもカタログや測定データだけでは伝わりにくい「響きの変化」を、実際に会話をしながらお確かめいただけます。
また、ヒビノ日の出ビルの会議室も、実際にお使いいただいている会議室であると同時に、サウンドラインプラスの効果を体感していただけるモデルルームとしての機能も兼ねています。
会議室等の音環境改善をご希望の方は、モデルルーム見学のご相談も含めて、一度お問い合わせください。

「サウンドラインプラス」製品ページ

姉妹品「サウンドライン」製品ページ

吸音ボード「ソノカット」製品ページ

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